第5回 世界文化遺産姫路城 現代美術ビエンナーレ2016展 開催にあたって

 2008年に産声をあげた本展覧会は、市民と美術家の皆様に支えられ、2016年7月に第5回展を迎える運びとなりました。立ち上げにおいては、現代美術って何?ビエンナーレってどういうこと?と何もないところから始まった大変さは、振り返ってみると楽しい思い出です。
 回を重ねるごとに市民の理解を得て、隔年開催(ビエンナーレ)を、今年はやらないのかという声を聞くようになり、そして、姫路は文化都市との評価を得て、美術家たちが一目を置く展覧会に成長してまいりました。
 また、海外との交流も進み、2015年8月にはイタリア・スポレート市において第4回の出展者から選抜した21名の作品を持って「OVèST展」に参加いたしました。
 2016年は、日本とイタリア国交150年ということもあり、第5回の記念展として、イタリアから20名の参加を得て、開催いたします。
 「展示された美術作品の持つ個性豊かな感覚、力に接することによって市民生活の活力となり、人々の心の潤いになればと願うものである。この関西の姫路という場で、市民、美術家と行政によって企画運営する美術展を開催することを趣旨とする。」という当初の目標は、しっかりと叶えられたと自負しています。この歩みを推し進め、市民と美術家たちの絆をいっそう深め、美術を通じて世界の人々と緩やかに繋がって行きたいと思います。